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走行試合9月6日 南アフリカ戦を振り返る
南アフリカについてはこちらの記事もぜひご覧ください。
⇨ラグビーW杯 南アフリカを知るⅠ 必見映画

日本v南アフリカテストマッチ9/6(YOUTUBEキャプチャ)
昨日9月6日の南アフリカ戦は完敗でしたね。
ラグビー・日本代表 W杯日本大会壮行試合 リポビタンDチャレンジカップ2019 (埼玉・熊谷ラグビー場)
◆HB◆ SH茂野海人、SO田村優
◆TB◆ WTB福岡堅樹、CTB中村亮土、CTBラファエレ・ティモシー、WTB松島幸太朗
◆FB◆ ウィリアム・トゥポウ
南アフリカ代表 41―7 日本代表
9月6日(金)熊谷ラグビー場で行われた壮行試合は、9月20日から始まるW杯前の最後の試合となるものでした。
日本は世界ランク第10位、南アフリカは5位ですがその差が歴然としてしまいました。2015年のあれはやはり『番狂わせ』の試合だったのでしょうか。
6日の試合は前半に3トライを奪われて、
後半では松島(WTB)がトライを奪いましたが、残念ながらそこまででした。
この試合の意義をジョセフ・ヘッドコーチは次のように語っていたそうです。
「勝たなければいけない試合ではない。各自が役割を果たさなければいけない試合だ」
つまり、壮行試合の意義は得点ではなく、試合の内容にあるとおっしゃっているのでしょう。実は試合の前から、W杯の直前に行われる南アフリカのと再戦を疑問視する意見も見聞きしました。それでもヘッドコーチはこの試合を望んだということです。
素人の贔屓目かもしれませんが、日本ブレイブブラッサムズの自陣ゴール前でのスクラムは見応えがあありました。評価の高い南アフリカのスクラムに対し一歩も引くことなく、これは互角に戦えるのではないかとさえ思いました。
一方、南アフリカの高く蹴り出すハイパントの威力は、さすが優勝候補の一つとされるチームだけのことはありました。出足鋭く間合いを詰めてくる南アの攻撃に対して、たじたじとも言える有様でした。前半22分、田村が蹴り返したキックが浅かったのでしょうか、南アWTBのカウンターを止められず、一気にトライを奪われてしまいました。
またノックオンやスローフォワードなどのミス対策は開幕までの課題として残りましたね。
リーチ・マイケル主将(FL)は試合後のインタビューで
「フィジカルは予想通り強かったが、キックでもプレッシャーを受けた。プレーの精度が負けた原因」
と答えていたそうです。(gooニュース、2019/09/06 23:41)
南アフリカは今年7、8月に行われた「ザ・ラグビーチャンピオンシップ」※(南半球4カ国対抗)で優勝(2勝1分け)しています。前回2015年W杯優勝のニュージーランドはじめ世界屈指最高レベルのチームが戦う国際試合です。当然、南アは2019年ラグビーW杯でも優勝を狙っていることでしょう。
今回の壮行試合についてリーチ・マイケル主将(FL)は「ティア1のチームの強さと圧力が改めてわかった」、と語っているそうです。そうでしょうね。我が日本ブレイブブラッサムスは「ティア2」です。「ティア1」はラグビーチームのカテゴリー分けで最上位の強豪10チームに属しているということです。ティアについては下の説明をご覧ください。
これで南ア・日本両国ともW杯前の強化試合が終了。両国の1次リーグ初戦は、
プールAの日本は、9月20日W杯開幕戦でロシアと、
プールBの南アは9月21日にニュージーランドとの闘いです。
開幕まで残りわずかです。今回の南アフリカとの壮行試合が糧となって、その実りある試合運びになることを期待しています。決勝トーナメントに出場できる8チームにのこってほしいなぁ・・・
素人の感想と期待はこの辺りでおしまいとしますが、、、
元日本代表の面々がスポーツ新聞に解説記事を寄せています。それらの記事へのリンクを載せておきますので、プロのご意見をご覧になってください。↓
9/6 日本vs南アフリカ壮行試合 【各スポーツ新聞解説記事】
スポーツ新聞に元日本代表が解説記事を寄せています。中にはかなり辛辣な意見もありますが、多くは"完敗の中にも収穫があった"、"開幕のロシア戦までに活路を見いだしたい"と概ね好意的に捉えている記事だとおもいます。
◉スポーツ報知 坂田正彰 氏(元日本代表)2019年9月7日 7時33分【坂田正彰の目】スクラムにまとまり収穫…ロシア戦で成長した姿に期待
https://hochi.news/articles/20190906-OHT1T50362.html ◉スポーツ報知 畠山健介 氏(元日本代表) 2019年9月7日 6時0分
【畠山健介の目】完敗の中の収穫…南アフリカを脅かした日本の「テンポと勢い」
https://hochi.news/articles/20190906-OHT1T50355.html ◉日刊スポーツ 今泉清 氏(元日本代表) 2019年9月7日8時40分
完敗も光りを感じた1トライ 修正力に期待/今泉清
https://www.nikkansports.com/sports/rugby/news/201909060001439.html ◉デイリー 伊藤鐘史(元日本代表) 2019.09.09 - Mon
【伊藤鐘史が斬る】キャッチングの精度の差が出た
https://www.daily.co.jp/general/rugbywc2019/2019/09/07/0012677606.shtml ◉スポニチ アネックス 菊谷崇 氏(元日本代表)2019年9月7日 08:38
【菊谷崇の目】ラグビー代表 残り2週間 FWはラインアウト確認作業を
https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2019/09/07/kiji/20190907s00044000114000c.html
ラグビー代表チームの世界ランキング
ラグビー代表チームの世界ランキングはご存知ですね。日本代表チームは10位です。
英語では 「World Rugby Rankings」ですが、これはアイルランドのダブリンに本部をおく「ワールドラグビー」が発表するものです。各ナショナルチームによるテストマッチの成績をポイント化し、そのポイント数により順位を定めています。
https://www.world.rugby/rankings/mru
2019年9月のランキング
- 1位 ニュージーランド 89.40ポイント
- 2位 アイルランド 88.86
- 3位 イングランド 88.13
- 4位 ウェールズ 87.92
- 5位 南アフリカ 86.83
- 6位 オーストラリア 84.05
- 7位 スコットランド 81.00
- 8位 フランス 79.72
- 9位 フィジー 77.43
- 10位 日本 77.21
- 11位 アルゼンチン 76.29
- 12位 ジョージア 73.29
- 13位 イタリア 72.04
- 14位 アメリカ 71.93
- 15位 トンガ 71.04
- 16位 サモア 69.08
- 17位 スペイン 68.15
- 18位 ルーマニア 66.69
- 19位 ウルグアイ 65.18
- 20位 ロシア 64.81
- 21位 カナダ 61.36
- 22位 ポルトガル 61.33
- 23位 ナミビア 61.01
- 24位 香港 59.64
- 25位 オランダ 58.46
- 26位 ブラジル 57.84
- 27位 ベルギー 57.35
- 28位 ドイツ 54.96
- 29位 チリ 54.56
- 30位 スイス 53.19
- 31位 韓国 53.11
以下略
「tier」ティア1、ティア2、ティア3。ラグビーにおける階級精度?
壮行試合の日本・南ア戦は、世界ランキング10位(日本)と5位(南ア)の試合でした。
この世界ランキングとは別に「ティア(tier)」というカテゴリー分けがあります。
涙(tear)じゃありません。tier(段,層,列)です。
ティア(tier)は戦績によるポイント数だけではなく、ラグビーに対する伝統や格式なども含めた総合的な実力を加味して、3つの各層に区分けしています。
最上位である「ティア1」は10カ国、
先ほど触れた「ザ・ラグビーチャンピオンシップ」の4カ国と「シックスネーションズ(6カ国対抗)」の6カ国です。
「ティア2」はいわば中堅国の13カ国。日本はここに属します。
ティア⒈の中には世界ランキングで日本より下の国がはいっています。
「ティア3」は一番格下の階層ということになります。
ラグビーは伝統と格式を重んじるといってしまえばそれまでですが、ある意味強さへの信頼度とでもいえましょうか、この階層の壁はなかなか打ち破れるものではありません。しかしティアの階級が不動かといえば決してそうではなく、例えばアルゼンチンはティア2からティア1へと昇格したチームです。
先ほども言いましたが日本はティア2です。W杯2019年の予選プールAで日本が対戦するアイルランド、スコットランド、ロシア、サモアのうちアイルランド、スコットランドは格上のティア1です。階級の壁を乗り越えなんとか8強入りを果たしてほしいものです。
ティアⅠ 、 ティア2 の国名リスト
下の表にティアⅠ、2の国名と世界ランキングを載せてあります。眺めておりますと、納得できるような気もしてまいります。
「ティア1のチームの強さと圧力が改めてわかった」 :リーチ・マイケル主将(FL)2019年9月6日
納得しているだけではいけませんね。ここを打破していただきたい。ラグビーW杯版「階級闘争」でしょうか。(冗談ですから受け流してください。)
国名 | 世界ランキング | 所属試合 |
---|---|---|
ニュージーランド | 1位 | チャンピオンシップ |
イングランド | 3位 | シックスネーションズ |
オーストラリア | 6位 | チャンピオンシップ |
アイルランド | 2位 | シックスネーションズ |
南アフリカ | 5位 | チャンピオンシップ |
ウェールズ | 4位 | シックスネーションズ |
スコットランド | 7位 | シックスネーションズ |
フランス | 8位 | シックスネーションズ |
アルゼンチン | 11位 | チャンピオンシップ |
イタリア | 13位 | シックスネーションズ |
↑↓世界ランキングは2019年9月のものです
国名 | 世界ランキング | 地域 |
---|---|---|
フィジー | 9位 | 太平洋 |
日本 | 10位 | アジア |
ジョージア | 12位 | ヨーロッパ |
サモア | 16位 | 太平洋 |
トンガ | 15位 | 太平洋 |
ルーマニア | 18位 | ヨーロッパ |
アメリカ | 14位 | 北アメリカ |
カナダ | 21位 | 北アメリカ |
ロシア | 20位 | ヨーロッパ |
ナミビア | 23位 | アフリカ |
ウルグアイ | 19位 | 南アメリカ |
スペイン | 197位 | ヨーロッパ |
ポルトガル | 22位 | ヨーロッパ |
省略 |
お知りになりたい方はこちらをご覧ください↓ |
https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_international_rugby_union_teams#Tier_2 |